プロジェクトのサンプルレートを設定する

プロジェクトのサンプルレートによって、「Logic Pro」でオーディオを再生するときのサンプル数が決まります。プロジェクトの設定で「読み込むときにオーディオファイルのサンプルレートを変換」を有効にした場合、プロジェクトに録音またはオーディオファイルを追加すると、そのサンプルレートがプロジェクトのサンプルレートに変換されます。この設定は、「ファイル」>「プロジェクト設定」と選択して表示される「素材」パネルで有効にできます。

プロジェクトのサンプルレートを変更すると、一部のオーディオファイルのサンプルレートがマッチしなくなることがあります。オーディオファイルがプロジェクトのサンプルレートにマッチしない場合、ファイルの再生スピードは元の速度より遅くなる(ファイルのサンプルレートが高い)か早くなる(ファイルのサンプルレートが低い)かのいずれかになります。プロジェクト・オーディオ・ブラウザを使って、個々のオーディオファイルのサンプルレートをプロジェクトのサンプルレートにマッチさせることができます。

プロジェクトのサンプルレートを設定する

以下のいずれかの操作を行います:

  • 「ファイル」>「プロジェクト設定」>「オーディオ」と選択して(または、「オーディオのプロジェクト設定を開く」キーコマンドを使って)、「サンプルレート」ポップアップメニューからサンプルレートを選択します。

    図。 オーディオのプロジェクト設定パネルの「サンプルレート」メニュー
  • LCD のサンプル・レート・ディスプレイをクリックし、ポップアップメニューからサンプルレートを選択します。

    図。 トランスポートバーのサンプル・レート・ディスプレイ

参考: LCD にサンプル・レート・ディスプレイが表示されていない場合は、Control キーを押したまま LCD をクリックし、ショートカットメニューから「コントロールバーをカスタマイズ」を選択します。「コントロールバーをカスタマイズ」ダイアログボックスで「サンプルレートまたはパンチロケータ」チェックボックスを選択します。

ファイルのサンプルレートをプロジェクトのサンプルレートとマッチさせる

  • プロジェクト・オーディオ・ブラウザの「ファイルをコピー/変換」コマンドを使い(Control キーを押したままプロジェクト・オーディオ・ブラウザをクリックしても選択できます。または、対応するキーコマンドを使います)、プロジェクト内のファイルを置き換えます。

「Logic Pro」では、サンプルレートがネイティブでリアルタイムに変換されます。「Logic Pro」の「オーディオ」>「サンプルレート」で選択できるサンプルレートは、オーディオ機器が対応していない場合でも、すべて変換に使用できます。

ソフトウェアのネイティブサンプルレート変換機能がオーディオ機器のサンプルレートにマッチするため、事実上あらゆるオーディオシステムで(ハードウェアがそのサンプルレートに対応していない場合でも)プロジェクトの再生が可能です。この変換処理で損なわれるものはありません。内部処理時とバウンス時は、常に元のサンプルレートで再生され、ハードウェアが対応していない場合でも質の高い音質で再生されます。この機能により、ハイエンドのオーディオシステムで作成されたプロジェクトをローエンドのセットアップで操作することができます。

たとえば、プロジェクトが 96 kHz に設定されたオーディオ機器で作成されているとします。このプロジェクトを、元のプロジェクトのサンプルレートに対応していない別のコンピュータ(ノートブックコンピュータなど)に移すと、誤った速度で再生されます。ネイティブのリアルタイムサンプルレート変換機能が、このような結果にならないように処理するため、ポータブルコンピュータでもあらゆるサンプルレートでプロジェクトを正確に再生できます。

参考: サンプルレートを高くすると、ディスク領域の消費が増えるだけではなく、処理の負荷も増えます。