マルチチャンネル MIDI デバイスについて
マルチティンバー MIDI トーンデバイスは、複数の MIDI チャンネルの MIDI データを同時に受け取ることができます。各 MIDI チャンネルは、ピアノ、ストリングス、ベースなどのトーン/サウンドに割り当てることができます。
こうしたマルチティンバーデバイスの機能を最大限に活用するには、デバイスごとに別々の MIDI OUT ポート(コンピュータの MIDI インターフェイスから MIDI IN ポート)を使用する必要があります。以下に例を挙げましょう:
複数のチャンネルのデータを受け取ることができる 4 台の MIDI デバイスがあるとします。どのデバイスもすべての 16 MIDI チャンネルを受け取ることができます。
コンピュータの MIDI OUT は 1 つしかなく、すべてのデバイスは MIDI スルーから MIDI IN 接続にデイジーチェーンで接続されています。
「Logic Pro」では、MIDI データをチャンネル化(MIDI チャンネル 1 ~ 16 にルーティング)できるほか、チャンネル化したデータを特定の MIDI OUT ポートに送信することもできます。上記の場合、使用できる MIDI OUT ポートは 1 つしかありません。
このため、MIDI チャンネル 1 に送信されるすべてのデータは、デイジーチェーンで接続された 4 台の MIDI デバイスに送信されます。各デバイスは、受け取ったデータをチャンネル 1 に割り当てられているサウンドで再生します。
例から分かるように、MIDI は異なるチャンネルに分けることができますが、複数の出力がある MIDI インターフェイスを使わない限り、デバイス間で分けることはできません。出力が 1 つだけでなく複数ある MIDI インターフェイスを使うと、デバイスごとに MIDI ポートを指定できます。MIDI スルー接続がないため、「Logic Pro」では次のように割り当てて送信することができます:
MIDI チャンネル 1 で録音したデータをポート A/モジュール 1 に送信できる
MIDI チャンネル 1 で録音した別のデータをポート B/モジュール 2 に送信できる
MIDI チャンネル 1 で録音したさらに別のデータをポート C/モジュール 3 に、といったように、以降のチャンネルとモジュールにも同様に送信できる
マルチ出力 MIDI インターフェイスというのは、MIDI チャンネルが増えた状態と同じです。このシナリオでは、ポート(A、B、C、D)ごとに 16 チャンネルあるため、独立した MIDI チャンネルが 64 あるのと同じです。
トーンジェネレータから最大 64 の異なるサウンドを同時に再生できるだけでなく、各デバイスのチャンネルごとに詳細な MIDI 制御が可能になります。これは、音源がたくさん鳴る楽曲でアレンジや編曲を行う場合にますます重要になります。
お使いのコンピュータに複数の MIDI 入力が装備されている場合は、ほかの MIDI エクスパンダやコントローラの MIDI 出力を接続できます。