MIDI クオンタイズの種類
MIDI リージョンのクオンタイズには、クラシック・クオンタイズとスマートクオンタイズの 2 種類があります。
クラシック・クオンタイズでは、現在の「クオンタイズ」設定および詳細な「クオンタイズ」パラメータに基づいて、MIDI ノートが最も近いビートにクオンタイズされます。
スマートクオンタイズは、オーディオリージョンの Flex Time に似た機能です。グリッド位置付近の MIDI イベント(「Q-レンジ」設定で定義)が分析されます。目標のグリッド位置への近さとベロシティに重みを付けて組み合わせた結果に基づいて、各グループに対して基準点(「重心」)が設定され、目標のグリッド位置に近付きます。すべての(付近の)MIDI イベントは相対的に基準点の方へ移動します。各イベントの移動量は、「Q-強さ」設定で決定されます。クラシック・クオンタイズとは異なり、Flex Time で編集したオーディオリージョンのようにすべての MIDI イベントの元の順序が維持されます。維持される対象には、ノートだけでなく、すべての MIDI データのタイプが含まれます(「ピッチベンド」イベントや「コントロールチェンジ」イベントなど)。
多くの場合、スマートクオンタイズの方がクラシック・クオンタイズよりも自然な響きが得られます。たとえば、MIDI ピアノの演奏の場合、コードをすばやくアルペジオで弾いたときの各ノートのほか、サスティンペダル(オン/オフ)イベントについてもそれらの相対的な位置が維持されます。ほかにも、多少のクオンタイズが必要な MIDI ドラムの演奏にも便利です。MIDI ドラムに対してクラシック・クオンタイズを行うと、ビートからずらして演奏されるロールやフラムなどのノートの位置(さらにおそらくはハイハットのオン/オフイベントの相対位置も)が歪んでしまいます。このどちらの場合でも、スマートクオンタイズを使えば、ノートオン、ノートオフ、および CC イベントの相対位置が維持されます。
MIDI クオンタイズのタイプを選択する
リージョンインスペクタで、「クオンタイズ」ラベルをクリックしてから、ポップアップメニューからクオンタイズのタイプを選択します。