「MIDI トランスフォーム」ウインドウの概要

「MIDI トランスフォーム」ウインドウでは、選択した条件、操作、および値に基づいて MIDI イベントを別のタイプまたは値のイベントに変換できます。

「MIDI トランスフォーム」ウインドウを使えば、ほかのツールでは不可能な(または退屈で時間のかかる)編集作業を簡単に実行できます。たとえば、オーケストラの編集プロジェクトが送られてきたとします。バイオリンとビオラの各パートは、自分のものとは違う弦楽器ライブラリで録音されています。自分の弦楽器サンプルで再生すると、アフタータッチ情報のせいで、ピッチがおかしな具合にずれる MIDI リージョンが 200 個もあります。また、サンプルレイヤーが切り替わる際にアーチファクトが発生する個所もあります。このアフタータッチ情報を調べた結果、ごく限られた範囲の値だけに問題が起きていることが分かりました。問題を解決する方法としては、サンプラー音源を編集するという方法があります。また、手動ですべてのアフタータッチ情報を消去する(リージョンを 1 つ 1 つ消去、あるいはまとめて消去し、アフタータッチ情報による演奏の効果を除去する)という手段もあります。しかし最も効率的なのは、「MIDI トランスフォーム」ウインドウで問題のあるパラメータ値を変更するという方法です。

一連のプリセットのトランスフォームセットは、よく行われる編集タスクに利用できます。このプリセットだけでも必要なものは十分そろっていますが、必要に応じて、独自のトランスフォームセットを作成し、保存して後で使うこともできます。

図。 「ベロシティをランダム化」が表示された「トランスフォーム」ウインドウ。

ヒント: エンバイロメントにも、これによく似たトランスフォーマーオブジェクトという機能があります。このエンバイロメントオブジェクトを使うと、MIDI イベントをリアルタイムで変換できます。トランスフォーマーオブジェクトの概要を参照してください。

「MIDI トランスフォーム」ウインドウを開く

以下のいずれかの操作を行います:

  • 「ウインドウ」>「MIDI トランスフォームを開く」と選択します(または、「トランスフォームを開く」キーコマンドを使います。デフォルトの割り当ては Command + 9 キーです)。

  • いずれかの MIDI エディタで選択したイベントを変換するには、「機能」>「トランスフォーム」と選択して、プリセットを選択します。

    参考: MIDI エディタから「ウインドウ」>「MIDI トランスフォームを開く」コマンドを選択することもできますが、この場合は、プリセットを手動で選択する必要があります。