「Logic Pro」のワークフローの概要
何ができるかを示すために、Logic Pro プロジェクトを作成していく主要手順について説明します。すべての手順を実行する必要はなく、一部の手順の順序を入れ替えてもかまいません。たとえば、ひと通りミキシングしたりエフェクトを追加したりした後に、追加録音やメディアファイルをプロジェクトに追加してから、ミックスを仕上げたり完成したプロジェクトを共有したりできます。
プロジェクトを作成する
「Logic Pro」での作業は新規プロジェクトの作成から始まります。音楽素材や、それらに加える変更をすべてプロジェクトに保存していきます。メディアファイルなどの素材をプロジェクト内に保存することも、それらを現在の場所に置いたまま参照することもできます。
素材を録音する
トラック領域で演奏を録音して音楽素材を追加していきます。オーディオトラックには、ボーカルや楽器などのサウンドを録音できます。USB キーボードやその他の MIDI コントローラを使って、ソフトウェア音源トラックでさまざまなソフトウェア音源を再生したり録音したりできます。MIDI リージョンを録音して、シンセサイザーやサウンドモジュールなどの外部の MIDI デバイスで再生することもできます。
Apple Loops やその他のメディアファイルを追加する
Apple Loops は「Logic Pro」に付属する大規模なコレクションから追加できます。Apple Loops は、繰り返しパターンを作成するために最適化された録音済みのオーディオファイルおよび MIDI ファイルです。これらを延長して任意の長さの時間を埋めることができます。オーディオ、ムービーや、事前に録音したその他のメディアファイルをプロジェクトに追加することもできます。
アレンジメントを作成する
トラック領域で録音やその他のメディアを操作してアレンジメントを作成します。録音やループなどのメディアファイルは、トラック領域ではリージョンとして表示され、それらをコピーしたり、移動したり、サイズ変更したり、ループしたりなどの編集を加えることができます。アレンジメントマーカーを使ってプロジェクト内にセクションを定義したり、セクション全体をすばやく並べ替えたりすることもできます。
リージョンを編集する
「Logic Pro」には、オーディオリージョンと MIDI リージョンの両方をさまざまな方法で編集するために使用できる、一連のエディタが用意されています。オーディオリージョンの場合は、Flex Time を使って個々のノートやその他のイベントのタイミングを高い精度で編集したり、Flex Pitch を使ってノートのピッチを調整したりすることもできます。
エフェクトをミックスする/追加する
プロジェクトの形ができたら、プロジェクトをミックスして個々のパートのバランスをとりながら、全体をうまくまとめていきます。ミキサーでは、トラックの音量レベルやパン(バランス)位置を調整したり、ルーティングやグループ化によってシグナルフローを制御したりできます。「Logic Pro」は、特定のソング要素を強めたり、洗練された最終ミックスを作成したりできる、プロ品質のエフェクトを備えています。オートメーションを使用して、ミックス、エフェクト、その他のパラメータを時間の経過に合わせて変化させることもできます。
グローバルな変更を加える
「アレンジメント」、「マーカー」、「キー/拍子」、「テンポ」、「トランスポーズ」、「ビートマッピング」などのグローバルトラックを使って、プロジェクトのさまざまな側面を操作できます。ムービープロジェクトの場合は、ムービートラックにアクセスしてビデオフレームを表示したり音楽イベントと同期させたりすることもできます。
プロジェクトを共有する
プロジェクトを共有する準備ができたら、完成したミックスのステレオファイルをいくつかの標準オーディオ・ファイル・フォーマットのいずれかに書き出すことができます。また、標準のサラウンドエンコーディング方式でフォーマットされたステムファイルを複数作成することもできます。プロジェクトを CD または DVD に直接書き込むこともできます。